週4回通っているプールの入り口から駐車場までの間に、曲がり角がある。そこに、あろうことか直径3、4cmほどの黄緑色の痰が吐かれていた。うわあ、汚いなあ。あれ?でも最近、ほぼ毎回、見かけるようになったなあ。そう言えば、過去にもこのあたりで痰や唾の吐き捨ての痕を見たことがあったなと気が付いた。
来たときは痕跡は無かったのに、帰りには必ずと言っていいほどの確率で吐いてある。1本の大きな柱の左右どちらかの通り道に、誰かが習慣づいて、その場所を通りかかったら、「カーペッ」とやっているに違いない。どうしてもその汚物が目に入ってムカッ腹が立つし許せない。人の往来が多いので暗い時間帯は、その痰に気付かずに踏んでしまい、何らかの病気を蔓延させる可能性だってありうる。いや、そこを通る人はみんな知らず知らずのうちにその痰を踏んで、自家用車に乗り込んで自宅の玄関まで、何らかの液体なりたとえ乾燥したとしても粉末なりを持ち帰っているのである。
でもそのことに、ここの運営会社は気付いてもいないようだ。かねて、ここの運営会社の動きを見ていると、鹿児島市からの委託なので、まるで公務員と同じで、「いらっしゃいませ」とか「ありがとうございます」も言わない。利用者を客とは思っていないし、事なかれ主義のようだし、痰や唾の吐き散らしくらいのことでは自ら発見し対処する注意力もないようである。ましてや警察に通報したところで、多分、話は聞いてくれるかもしれないが、それだけでおしまいだろう(筆者は社用車の横っ腹に配送トラックの荷台から飛び出した生ビールの樽を当て逃げされて相談したが、犯人の捜査はしないと最初に断り文句からだった経験済み)。相談したり通報しても、どのみち改善は見込めないと想像できる。
それはなぜかと言うと、まずおそらくは、結果が知れていることだから、彼らにはやる気も出ないだろうし、やったところでせいぜい張り紙が関の山だが、あまりにも品位に欠ける行為だから、張り紙にどう表現するか、「痰唾吐き捨て厳禁!」なんて見苦しくて情けなくなる。ただでさえ、このプールの壁には品の無い下世話な張り紙だらけで、筆者の知る限り、張り紙は筆者が利用し始めた20年以上前から刷新されずそのままである。規則やマナーはこれを読んで利用しなさいと言わんばかりに、スタッフから注意されるな、スタッフに迷惑をかけるな的な冷徹さが徹底されている。一例を挙げれば、筆者の目撃した限りでは、ドライヤーの風を股間や足の指の間にあてる老人が、少なくとも3人はいる。そんな下品な利用者がほんの一握りいるだけで、「ドライヤーの頭髪以外への利用はご遠慮ください」みたいな表現の張り紙が貼ってはあるのだが、彼ら老人はその真ん前で見苦しい行為を堂々と行っている。(もともとは管理者側が悪いのではなく、すべては一部の利用者が悪いのであるが)
だから例え法的に、痰を吐き散らすことが軽犯罪法違反だとしても、そのぐらいのことで相談したり通報しても、最初からまともに取り合ってもらえるかも疑問符が付くし、たとえ現場で犯行を押さえ犯人を特定できたとしても、犯人を出入り禁止にするとか、処罰するとかまともに咎め立ての役回りは、避けそうな感じがするのである。もっと言えば、世の中的に、通報したりして事を荒立てたら、通報した方が逆に変人扱いされるのではないかとさえ感じる。やれ何とかハラスメントとか言い出して、それを隠れ蓑に面倒から逃げられる風潮にあるから、頼れなくなっている。
だからと言って、機械に頼って現場に防犯カメラを設置できるのか。むしろこれまで設置されていなかったのが不思議なくらいだが、そんなことのために費用を掛けるなんて、馬鹿らしくてもったいないと、筆者は思ってしまう年代である。
要するに騒ぎ立てた方が負けなのであり、泣き寝入りする情けない世の中に、どんどんなっているような気がする。
決して弁護するわけではないが、ちょうどその柱の周りの通路は、年中、大量の雀の糞が落ちている。世の中には鳥アレルギーで鳥の糞を見るだけで吐き気を催す人もいるかもしれない。この雀の糞問題も長年放置されっぱなしである。
似たようなことで、Yahooニュースで、タバコの吸い殻をポイ捨てした現場の動画を投稿したら、逆に名誉棄損になる可能性があると言う記事があった。これでは、ますます痰を吐くとか、タバコの吸い殻のポイ捨てとか、車からビールの空き缶が入ったコンビニのビニール袋をポイ捨てするとか、いつまでも無くならない。悪事の動画を晒される事で、これらの悪事が少なくとも抑止される可能性は大いにあると思う。
どうすればこんな不快な思いをしなくて済むかを考えたとして、前述のように施設のスタッフや警察では解決してくれないと想像できる。だからと言って、市の施設だから市長に直接手紙を書いて働きかけるのは大袈裟すぎるし、思い込みの激しいカスハラとか、クレーマー扱いされてしまいかねない。市役所のしかるべきところに相談しても、とかく、役所の職員は、この手の問題に対しては、顔に迷惑がった表情を浮かべて、事務的にあしらうのがオチである。彼らはまるで、そんなレベルの低い問題を持ち込まないで欲しい、みたいな顔をするので、相談する気になれない。相談した側が悪者扱いされそうな風潮なのだ。彼らは自分に責任が及ばないように、関係部署に伝達し法律に照らし公平公正に対処しようとするから当然時間がかかる。そんな低レベルの通報が多すぎるから、もううんざりしているので、手慣れた事務的処理となるのは仕方がない。
だから、その筋では、ほぼ改善はありえないと想像できるし、レベルが低すぎる問題だし、端から頼ろうとは発想できない。そうなると汚いものを見たくない一心で、自分で解決しようと考える。犯行現場を捉えた動画を世に晒せばいいのではないかと発想するのは、至って当然な自己防衛手段である。他人が嫌がる悪いことをすると、犯行の現場の動画を晒されてしまうことが一般化すれば、馬鹿な真似はしなくなる。痰を吐き散らす者に、名誉なんて無いのである。もはや、スマホ、ドラレコ、防犯カメラなどの存在は、見せしめの動画アップするまでもなく、暗黙の了解的な社会的な効果のある手段としての位置づけにあるのではないだろうか。
ただし、筆者は実際に痰を吐く行為の動画を撮りたいとも、見たいとも思はない。
後日筆者は、施設の許可なく、その柱に「痰唾の吐き捨て厳禁」などの表現で張り紙をした。数日経過したが、張り紙自体、撤去はされなかった。そして、早くもその二日目に痰交じりの唾が吐き捨てられているのを発見し、がっくりしたのである。でもまあ、張り紙がA4サイズで、見てもらいたかった肝心の犯人の目には止まらなかっただけだと思いたい。勝手に張り紙をしたことで問題となり、すぐに撤去されるかもと心配していたのに、幸いに撤去されずにいるので、筆者はそれだけでも少し救われた気になった。