(22)運転中にスマホアプリ「NHKラジオ」の「聞き逃し」で聴く「朗読の時間」

お題「#新生活が捗る逸品」

筆者は、中学生から高校生の頃、本の面白さを知った。にも拘わらず、この歳(60代前半)になるまで、書籍の文字を目で追って読むことに苦痛を感じてきた。内容が面白くどんなに集中できても一冊を一気に読破するなんて皆無だった。

なぜ、一冊を読み終えるまで苦痛を覚え読破に何日もかかってしまうのか。それは、眠くなるから。

転機のきっかけは、たまたまラジオで聞いた松平定知さんの朗読だったと思う。これは眠くならなかった。絶妙な抑揚と間、登場人物になり切った老若男女の違いが分かる声色は、ついつい物語に引き込まれた。

スマホで、小説のテキストを購入してダウンロードして読む事もして見たが、とにかく目がしょぼしょぼするうえ、睡魔は同じだった。

筆者は、いつしか書籍の文字を目で追って読むことから耳で聞く読書へとシフトした。

現在のNHKラジオの「朗読の時間」と「新日曜名作座」は、小説を無料で聴けるお奨め番組である。それをスマホアプリ「NHKラジオ」の「聞き逃し」で自分のタイミングで聴くことができるのである。無料で、ギガ消費もほんの僅かで。

筆者は、片道15分程度のスポーツ施設の往復時に車の運転を始める前にスマホのアプリを起動しBluetooth経由で「朗読の時間」を聴き始めてから出発するようにしている。到着時にちょうどひと区切りになる。このちょうど感がいい。

ただ、朗読の内容からふっと自分の実生活の場面を連想してしまい朗読から脱線してしまうことがある。10秒単位で巻き戻せるが運転中はスマホの操作は厳禁だから、停車して巻き戻すか、最初からもう一度効き直すことにしている。このもう一度同じ回を聴き直すのも、耳で聞く場合の一回聞いただけでは足りない理解度を補ってくれるからまたいい。

筆者にとって、睡魔どころか、逆に運転中の眠気覚ましにもなっている。

有料で小説など色々な書籍を音で聴くサービスはあるようだが、筆者は今はもうこれ以上読書に時間を割けないし、読書欲は満たされている。